Vol.09
ある支配人の話
ゴルフ場支配人が苦しんでいる。不況によるプレーヤーが減り、そうかと言って割安でビジターコンペを、土・日・休日に取りこめないジレンマから、売上げダウンが続く。私が知っている支配人だけでも、栃木県のHCC支配人は胃ガンで入院手術した。千葉県のHCC支配人も胃ガンで入退院。静岡県のGクラブ支配人は、コースが身売りされ、新会社の下で名前だけの支配人だったが、今夏、顧問に格上げされ、65歳まで、年金がもらえる年令まで、在籍するとの知らせが入った。
軽井沢高原ゴルフクラブ、岡崎誠支配人も定年(60)でコースを去り、親会社の関連会社に移られた。つい先日、昼食を共にして、お礼を申し上げたところ、6年間の苦労話を語ってもらった。
この支配人の功績は、週刊ダイヤモンドの日本の名コース特集のランクで群馬県一位を維持し、今年は日本100の名コースのランクで51位に入ったことである。大成建設グループの会員制コースを、世間に知らしめるため、クラブの社長自らロータリークラブに入会し、軽井沢の人たちに視察プレーさせて、コースの良さを知ってもらった。すると会員から、「ここは会員制コースだから、知ってもらわなくてもいい」との苦情もあった。
だが、評価委員(私もその一人)を招待して視察プレーしてもらったり、他コースの支配人にも見せたりするうちに、評価が高まり、開場3年目で、群馬県1位になり、3年後には日本ランク51位に入った。
何が良いか。私はコースは50点だがソフト部門が50点の合計100点とした。日本のコースはソフト部門がおろそかになっている。評価は総合点数だから、コース設計が良いだけではいけない。軽井沢高原ゴルフクラブはそのことを教えてくれている。
設計者名のないコースで、これほど高く評価されたコースは、これまでない。そこには支配人の努力と気配りがあったことを、お知らせしたい。